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2018年インテリアトレンド分析 - 長山 智美 | インテリア・スタイリスト -

インテリア・スタイリスト長山 智美さんが語る

2018年インテリアトレンド分析

有名インテリア雑誌をはじめ、店舗ディスプレイ、ハウスメーカーなど、現場で多岐に活躍するかたわら、
「Milano Salone」や「Maison &Objet Paris」などインテリアの国際見本市に足しげく通い、
インテリアの世界的トレンドをいち早く感じ取っている長山さん。
独自の審美眼と経験値、分析力で、「今、来ている」インテリアのストリームを教えてもらった。

2018年インテリアトレンド分析 photo by GUBI(CIBONE Aoyama)

旋風を巻き起こし、すっかり定着した感のある「ファクトリー」や 「ブルックリン」というキーワードに当てはまるインダストリアル系は、 昨年あたりから若干落ち着きを見せてきています。では次は何かというと、 この1・2年、「Milano Salone」などでは、「Pre Modern」とも いうべきスタイルが目立ってきているなと思っています。回顧する年代でいうと、 1920年代から40年代にかけてのイタリアンクラシックデザインを彷彿とさせるスタイルで、 ゴージャスではあるのだけど決してギラギラはしていない、シンプルでシック。 やりすぎたら悪趣味ぎりぎりのところを、何歩か手前でハイセンスを狙ったという 絶妙なバランス感覚で、まさにブルジョワジーのインテリアといえるかもしれません。

Pre Modernスタイルで
デザイナー

のスタイルの象徴的な注目のデザイナーをご紹介します。まずは故人ではありますが、 Gio Ponti(ジオ・ポンティ)。回顧せずとも、まさに1920年から50年代に活躍した 有名な建築家でありインダストリアルデザイナーです。私は今回このスタイルに 「Pre Modern」という言葉が見つかるまで、どのピースを見ても「ジオポンティっぽい!」と 表現していたほど。

かつての彼の作品を今持ってくると、どこか今の空気にしっくりくるものが多いのです。 もう一人この空気感を「わかっているな」と思うのが、現代の照明デザイナー Michael Anastassiades(マイケル・アナスタシアデス)。 また懐かしさと斬新さを併せ持つGam Fratesi(ガム・フラテージ)と、 Draga&Aurel(ドラガ&オーレル)もチェックしたい二組です。

Gio Ponti【ジオ・ポンティ】
1891-1979
イタリアの建築家・デザイナー。1930年までリチャード・ジノリ社でアートディレクターを務め、 その後、自身の建築事務所を設立。1928年建築・デザイン誌「ドムス」を創刊し、 初代編集長に就任する。国内外のデザイン界に多大な影響を与え、戦後のイタリアデザイン界を 牽引した功績から、「イタリア建築・デザインの父」と称される。
BILIA

BILIA
円錐と球という2つの重要な幾何学的形状からなるBILIA。 そのシンプルな形状は、絶妙なサイズバランスとマットな 素材によって見事に洗練され、1932年の発表以来人々に 愛され続けている。吹きガラスのシェードとニッケル色の 本体で構成されている。

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SANZ
Michael Anastassiades【マイケル・アナスタシアデス】
1967年キプロス島生まれ。ロンドンで工業デザイン学び、94年にはロンドンに デザインスタジオを設立。シンプルでクラフト感溢れる、感性に働きかける デザインが特徴。ポエティックでミニマルな作品は欧米を中心に高い評価を得ており、 ニューヨーク近代美術館やV&A博物館のパーマネントコレクションにも選定されている。
Captain Flint photo by Frank Hulsbomer

Captain Flint
光をバウンドさせる間接照明と対象物に直接光を当てる直接照明の二つの 機能をもつフロアスタンド。シャープな印象の円錐形のシェードは、 水平なアームを軸に45度ずつ可動する。ベースの大理石と真鍮の組み合わせが シンプルなデザインを引き立てている。

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FLOS SPACE
Gam Fratesi【ガム・フラテージ】
デンマークの建築家Stine Gamとイタリア人建築家Enrico Fratesiの 二人により2006年に設立。伝統とリニューアルデザインの融合、 自身が厳選した材料や技術を用いた、実験的なアプローチを得意としている。 また、古典的なデンマークの家具や伝統工芸の要素とイタリアの クラシカルなアプローチが融合され、どんなスタイルの空間にも合わせやすい。
TS TABLE

TS TABLE
ミニマルでありながら、細い真鍮の脚に堅牢な大理石との コントラストが、彫刻的な美しさを感じさせるテーブル。 天板の色は4色から選べる。

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CIBONE Aoyama
Draga & Aurel【ドラガ&オーレル】
Draga Obradovic とAurel K. Basedowのデュオ・デザイナー。 セルビア生まれのドラガとドイツ生まれ、イタリア育ちのオーレルが 2007年パートナーを組み、生活も共にすることで二人はより芸術への 追及を深める。様々な時代の遺産と新たな素材からデザインを紡ぎ出す新時代のデザイナー。
WIREFRAME LOW CABINET

WIREFRAME LOW CABINET
光沢のあるウォールナットのフレームに、無垢のウォールナット、 黒檀、真鍮、ガラス、メタル等のマテリアルをモザイクに組み合わせた 扉が斬新。扉部分はハンドメイドのため、1点ずつデザインが異なる。

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Baxter Tokyo

Pre Modernスタイルで
ブランド

「Pre Modern」スタイルの要素をもともと持っているブランドもあれば、 この流れをいち早く取り入れているブランドもありますが、それらのブランドには 要素として共通項が見えてきました。素材でいえば大理石や真鍮。 ファブリックではビロード、カラーならグリーン、さらに少し懐かしさも感じるような

パステルカラーのミントやピンクも見えてきます。またモチーフは、 三角やダイヤ、丸、ジグザグ模様などを使ったジオメトリックなモチーフも キーワードのひとつでしょう。素材・カラー・モチーフでまとめてみると、 何かしらの共通項によってオーバーラップしているのが見て取れませんか。

GUBI【グビ】
1967年にデンマークで設立されたグビ社。2代目ヤコブ・グビは 「過去と未来の宝探し」をコンセプトに、1930~50年代のクラシックアイコンを 復刻させるとともに、未来のクラシックアイコンを生み出すべく、 新進気鋭のデザイナーを起用し積極的にものづくりに取り組んでいる。
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CIBONE Aoyama
PEDRERA COFFEE TABLE

PEDRERA COFFEE TABLE
バルセロナにあるアントニ・ガウディの作品"ラ・ペドレラ(カサ・ミラ)" からインスパイアされて作り出されたテーブル。支える脚が一本の スチールで繋がっている、ユニークで幾何学的なテーブル。

BEETLE CHAIR

BEETLE CHAIR
カブトムシからインスピレーションを受けたという曲線と脚の細さが 美しいフォルム。外見の優美さと体を包み込むような確かな座り心地を 両立したチェア。未来のクラシックになりうる名品。

baxter【バクスター】
上質なレザーをソファに採用する事で品質を追求し、ソファブランドとしての ステイタスを確立。レザーは厳選された地域で育った牡牛の皮のみを採用し、 職人が見極め、伝統の技法でなめす事でレザーの持つ自然な風合いと ブランドが誇るクラフトマンシップを誇示している。 欧米の名だたる高級ホテルで使用されるなど、世界中のハイエンドな顧客を虜にしている。
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Baxter Tokyo
PUZZLE RUG AQUAMARINE PUZZLE RUG AQUAMARINE

PUZZLE RUG AQUAMARINE
上質なBaxterのソファに、ランダムな幾何学模様でモダンな 遊び心をプラス。スモーキーなパステルグリーンに、 ジオメトリックな模様のラグは、バンブーシルクで、 昔ながらの木製織機で織られている。

Organique table

Organique table
深い緑に天板の模様がノーブルな印象のコーヒーテーブルは、 Draga&Aurelデザイン。三角・グリーン・真鍮 ゴールドの脚と、気になるディテールが詰まっている。

FontanaArte【フォンタナアルテ】
1932年にガラス製造会社のオーナー、ルイジ・フォンタナとジオ・ポンティによって設立。 世界中の教会や大聖堂のステンドガラスを手がけた経験を生かし照明の制作をスタート。 多くの若手デザイナーを起用する事で自らのインスピレーションを具現化し成功していった。 現在も世界中のデザイナーと最先端のコレクションを世に送り出している。
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SANZ
BIS TRIS

BIS TRIS
1954年にデザインされたBIS(ビス)とTRIS(トリス)。 その現代的なフォルムで今のインテリアにもすんなり馴染んでしまう。 ブラスの本体にブラックのガラスシェードの組み合わせのBISと、 クロームの本体にホワイトのガラスシェードのTRISがある。

Cole&Sun【コール&サン】
英国王室御用達の壁紙の老舗で、バッキンガム宮殿やアメリカ・ホワイトハウスなどの 権威ある建物にも使用されている。Piero Fornasettiや過去にはTom Dixonが 手がけた壁紙もある。また珍しい鳥や猫、象、花、猿などの個性的なモチーフも得意としている。
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TECIDO東京ショールーム
Apex Grand

Apex Grand
三角形の幾何学的なモチーフとカラフルな配色が、お部屋を大胆で モダンな雰囲気に変えてくれる壁紙。世界中のアールデコの デザインからインスピレーションを得たコレクション「GEOMETRICⅡ」より。

Skultuna【スクルツナ】
400年以上の歴史を持つスウェーデンの王室御用達真鍮ブランド。 鍋、ポット、ボウルなどの真鍮製品が熟練の職人の手によって作られている。 その時代を代表するデザイナーが同社から作品を発表するようになり、 トラディショナルな製品のラインに加えて、新しいデザインアイディアを 積極的に展開している。
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株式会社 KOTTE&Co.
TRIVET DEW TRIVET LAND’S END

TRIVET DEW / TRIVET LAND’S END
エレガントなトリベット(鍋敷き)は20世紀のアールデコから インスパイアされてデザインされたもの。常にテーブルの上に 置いておきたくなる容姿で、オブジェや花台としてもその美しさを共有したい。

長山 智美

Tomomi Nagayama インテリアスタイリスト

有名インテリア雑誌のインテリア、プロダクトのスタイリングを中心に、 ショップやショールーム、モデルハウスなどの内装ディレクション、 商品MDを手掛ける。コーディネートの「逸脱」と「過剰さ」を 信条にするインテリアスタイリスト。最近は愛すべきキュートな 民芸品を収集しwebで公開している。

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